佐瀬雅行写真展に向けて

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写真展「みちのく─祈りの道の果つるところ」

みちのく——。
そこには祈りと悲しみがあふれている。

縄文までさかのぼる独自の文化を持ちながら、「道の奥」すなわち「辺境」と見なされてきた。豊かな自然と産物に着目した中央政権によって侵攻と簒奪が繰り返され、自然災害にも幾度となく襲われた。
縄文から蝦夷そして現代まで、みちのくに生きる人々は苦難を乗り越え、数知れぬ死者たちの鎮魂と平穏な暮らしを祈り続けている。

これまで東北地方を巡り歩き、霊場や聖地、伝説の地を撮り続けてきた。中央からもたらされた仏教や神道など信仰の形態はさまざまだが、底流には縄文や蝦夷の時代から変わらない祈りの心が息づいている。
みちのくに広がる祈りの道をテーマに撮影する中で、山や木や獣にさえも神性を見いだし、自然と共生する縄文以来の文化や思想を強く感じた。経済成長という神話が崩れ去り、価値観の転換を迫られている現代。一条の光、新たな可能性がそこにあるように思われる。

(佐瀬雅行)

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